あなたの人格の中には、複数のサブパーソナリティ(副人格)が存在しています。
サブパーソナリティは、あなたの人格の一部ですが、必ずしも あなたにとって よいはたらきをしてくれるものばかりではありません。サブパーソナリティがコントロールする行動や感情があなたを悩ませている場合、そのサブパーソナリティを人やものの形でイメージし、彼らと対話をして不満や言い分を聞くことができます。なぜ邪魔したり妨害したりするのか理由や原因を探り、話し合いの中で解決方法を探していきます。
たとえば、朝、定刻に起きることができず、目覚めた時、会社に行きたくない気分であるとします。
その場合、主となる人格としては、早起きをして、遅刻しないように出勤し、仕事を効率よくこなしていきたいと考えているかもしれません。
その一方で、早起きすることを何かと阻み、身支度を遅らせて、会社に間に合うことを邪魔するサブパーソナリティがいるとします。
この場合、一見、サブパーソナリティが、悪者のように見えるのですが、その言い分を よく聴いてみると、実は、働き過ぎてしまうあなたを「もっと休ませてあげたい」と考えていたり、自分の適性に合った別の仕事に目を向けさせようと、努力していたりすることがあるのです。
このサブパーソナリティ は、サブパーソナリティ なりに、あなたのことを真剣に考え、思いやりと配慮を持って、動いていたことがわかります。
あなたは、この サブパーソナリティ と対話をし、問題の核心に触れ、意見を交換して、折り合える一致点を見い出すことができます。
双方が納得できる結論に 至ることができるならば、あなたと サブパーソナリティ は協力し合って、より建設的で発展的な毎日となる方向に向かって、少しずつ変化が起こっていくことでしょう。
今、挙げたのは、シンプルでわかりやすい例ですが、実際には、もっと複雑で、込み入った調整を必要とすることが多いのです。思ってもみなかったような、隠された動機や、意識したことのない信念、思い込みなどを、思いがけず 発見することもあります。抑圧している性格や感情に気づくと 自分自身への理解が深まり、統合することによって 全体性が回復し、問題が改善されていきます。
サブパーソナリティが、複数関わっていたり、自分に属していないものが 紛れ込んでいたりする場合には、十分に時間をかけて 解決に導くことが 必要となります。
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